2007年12月12日
今、色んな種類の着物を一気に数枚用意しています。
そこで、作業工程を少しご紹介したいと思います。
今回は、赤い大きな丸模様がインパクト大な、薄桃色の長襦袢です。
基本的に着物類は手縫いしてあると思いますが、現代モノの安い着物や浴衣は、部分的にミシンを使って縫われているものもあるようです。
わたしは今までに何枚も着物を解いてきましたが、まだミシンモノに出会った事はありません。
なので、ほどくのも手でほどくのが一番いいかな。と思っています。
糸を見つけて一本ハサミで切り、そこから少しずつ糸を引っ張り出していきます。
よくリメイクする方は、リッパーで一気に切ってから、残った糸をガムテープで取り除くと聞きますが、私は苦手です。
要領が悪いのか、リッパーで布まで切ってしまう事が多いからです。
一針一針手で縫われた糸を、また1つずつほどいていくのもまたいいものです。
古い着物だと、糸を引っ張るとポロポロと切れてしまうものもあります。よほど古い着物か、糸にまでお金をかけられなかったのか?
そういう場合は仕方なくガムテープを使って糸くず集めをします。
今回はしっかりした糸でした。しっかりした糸を上手くほどけば、その糸をまた仕付け糸等として再利用する事もできます。
最後まで使い切ってあげたいですね。

今回のこの着物、赤い丸のふちに、輪染みのような、薄茶色の汚れがあります。これは経年の汚れなので、もうどうしても落とす事は無理だと思います。
もしかしたら、この赤い色のアクが出ているのかもしれません。
まぁそれもリメイクの醍醐味。
さて、全てをほどき終わるとお洗濯です。
基本的に私は洗濯機を使います。
それは、洗濯に耐えられる生地かどうかを調べる為でもあります。
色移りは仕方ないとしても、お洗濯したらボロボロになっちゃった。。。では意味がありません。
毎回ドライクリーニングというのも、勿体無い。
やっぱり自分で洗えるものがいいと思いますので、あえて洗濯機で。
一応おしゃれ着用洗剤を使い、洗濯機は下着・ウールのコースで。
軽く脱水したら、タオルドライして急いでアイロンです。
それに、生地によっては驚く程縮むものがあります。
特に絹と刺繍は。。。
アイロンを当てれば伸びますが、毎回伸ばすのも大変。
多少最初から縮ませておいてから作品作りをした方が無難です。
刺繍は刺繍糸が縮みます。なのでそれに引っ張られて生地にしわができます。これも伸ばすのが大変。
力づくで引っ張りながらのアイロンがけです。
今回は当然の結果ですが、赤い色移りが多数できました。

左の赤丸の色が、右側にはっきりと移ってます。
着物の赤は、色が落ちて当然ともいえるので、これは洗うには覚悟が必要かもしれません(笑)
これを防ぐには、大きなタライに洗剤を入れた水を張り、生地を泳がせるようにしてささっと洗います。
絞らずに、生地が重ならないようにしてタオルに挟んで水分を落とし、速攻でアイロンです。
絞るとそのまま色が移りますし、浸け置きしていても滲んだ色がすぐに移ります。
絞らずに自然乾燥させたとしても、物干しに干している間に水分が下へと下がっていくので色も滲んでいきます。
なかなか厄介な作業なのです。
なので私はあえてそういう事をするのは止めました。
色移りも味だと思えばそれなりに。です。
まぁ今回の生地はアンダースカートや、チラ見せ程度に使う方向で考えていきますが。
そしてもう1つの問題というか、特徴ですが、経年の汚れです。

これは裾や袖口等に多く見られます。
上の写真の矢印のように、薄く黒っぽい線が出ます。
これも仕方ないですね。
こういう汚れは裏地にまわしたり、折り返しやギャザーの中に隠して使ったりします。
もう同じ物は手に入らないので、できるだけ捨てる部分が少なくて済むように計算しながら作業を進めます。

さて、アイロンがけが終わりました。
洗濯からここまでは一気にやってしまわないと、色移りやしわの問題があるので必死です(笑)
1~2時間、確実に余裕の取れる時を確認してから作業を進めます。
お洗濯すると、濃い汚れは取れませんが、生地の色はパッと明るくなります。
ホコリやくすみを落として、また一枚の布へと生まれ変わりました。

棒に巻き取っていき、反物の状態にしてひとまず完成です。
着物をほどくのに2日ほどかかります。
これも子供がバタバタしてると出来ないので、なかなか。。。
そして時間との戦いでお洗濯とアイロン。
リメイクの作品の半分以上の作業はここにかかってると思います。
さて、どんな作品にしていきましょうか。